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クァドラン・ローは、テレビアニメ超時空要塞マクロス』および、関連作品群「マクロスシリーズ」に登場する架空の兵器ゼントラーディ軍の女性兵士用バトルスーツ(巨人族用パワードスーツ)。劇場版アニメ『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』では男性型巨人族ゼントラーディと敵対する女性型巨人族メルトランディが使用する。

機体解説 編集

機体諸元
クァドラン・ロー
Queadluun-Rau
開発・製造 キメリコラ第74710020692ゼントラーディ全自動兵器廠
全高 16.75m
重量 32.5t
主機 キリコメラ熱核コンバータ×2
出力 2.1GGV×2
乗員 1名
武装 中口径速射インパクト・カノン×2
空対空高回転3砲身レーザーパルスガン×2
近接用超高機動ミサイルランチャー×4
(携行弾数126発)

プロトカルチャー銀河帝国分裂戦争末期、拠点防衛などの直衛任務にあたる独立婦人部隊用の機動兵器として開発された。遺伝子操作により格闘戦(肉弾戦)向きの屈強な身体をもつゼントラーディ男性兵士に対し、女性兵士は高Gに耐えうる、空間戦闘兵器のパイロットに適した身体的特徴を持つ。小柄(被弾面積の減少)かつ高機動に耐えうるその体躯にあわせて開発されたのが、高性能バトルスーツ、クァドランシリーズである。

腰部が存在せず胸部から直接脚が生えたような独特のボディラインに大型の推進器を背負い、各部に対空兵器を装備した機体はパワードスーツというより空戦ポッドに近い。パイロットは腕を胸部内スペースに突き出すような姿勢で着用するが[1]、レバーを握るのではなく、パイロットの腕の動きを戦闘服を介してパワードスーツへ神経接続し機体制御を行う。

シリーズのうち初期に戦線投入される「ロー」は、軽装甲・高機動タイプとして婦人部隊のエースパイロットたちが好んで使用する機体である。先述の通り、女性の体型に合わせて設計されているため婦人用バトルスーツと形容されることが多いが、男性にも着用可能である[2]。非常に高品位な機体のため、ゼントラーディ全軍ではごく少数しか配備されなかったが、その活躍は味方の男性部隊の間でも勇名を馳せる。

「ロー」タイプなど一部の型には、キメリコラ特殊イナーシャ=ベクトルコントロールシステム(暫定慣性制御装置)が搭載され、重力加速度軽減や推進剤節約などを図っている。これは修理という概念のないゼントラーディ軍においては高度すぎる機材であるため、運用が難しい上に稼働率が低く、実戦投入は少ない。その有効性を疑問視する声もあったが、後にゼントラーディ系の技術を応用した可変戦闘機YF-21とその量産型VF-22に改良型が搭載された。『マクロスF』の時代である2059年の統合軍麾下のゼントラーディ兵の間では火力を強化した「クァドラン・レア」が最も多く見られる機種となっている。

劇中の活躍 編集

超時空要塞マクロス(テレビ版)
作中では「エースのミリア」こと「ミリア・ファリーナ」一級空士長の愛機として、マクシミリアン・ジーナス(マックス)搭乗のVF-1Aバルキリーと壮絶な空中戦を繰り広げる。
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
劇場版ではゼントラーディと敵対する女性種族メルトランディの機動兵器として登場する。メルトランディはサイボーグに近い生命体であり、パイロットの身体と機体は光学神経チューブで結ばれている。作中では空間戦のみならず近接格闘戦においてもミリア639が壮絶な見せ場を演じる。対決の末ミリアと結ばれ、メルトランディ陣営に加わったマックスもマイクローン装置で巨大化し、ゼントラーディ軍との最終決戦時に本機を駆り参戦する。
男女種族間の技術差を表すためデザインがマイナーチェンジされ、テレビ版では他のゼントラーディ兵器と共通していたカメラアイ部分が変更された(メカニックデザイナー宮武一貴によれば、剣道の面をイメージしたとのこと)。
この意匠は「クアドラン・レア」タイプにも引き継がれている。一般兵士用は紫系の機体色で、ミリアとマクシミリアン・ジーナス専用機はそれぞれのパーソナルカラーである赤と青に塗られている。
マクロス7
テレビ未放送話「最強女の艦隊」にて、はぐれメルトランディ艦隊の所属機として登場。艦隊司令クロレは、ミリアをも凌ぐ腕前で熱気バサラ駆るVF-19改に追従する。デザインは劇場版に準し、クロレ専用機は金色に塗装されている。
ロボテック』版
ハーモニーゴールド USA社(Harmony Gold USA)がライセンス取得、同一世界の異なる時代と世代を描いた、連続する1つの大河ストーリーとして翻案、再編集された作品である『ロボテック』版でも超時空要塞マクロス(テレビし版)に当たるデザインの機体が活躍し、海外オリジナル版のゲーム、(Robotech: Battlecry)でもミリアの妹分とされた「キヨラ・テキーヴァ」 (" Kiyora Tekiva ") が操り、好敵手としてゲームプレイヤーが演じる主人公の「VF-1R」と対峙し頻繁に登場する。

バリエーション 編集

クァドラン・ノナ 編集

一般兵用に簡易化された量産機で、高級機である「ロー」よりも性能は劣る。外形上の特徴はカメラアイが2連レンズ式であること、背部のミサイルポッドが1基のみであることなど。SSPS用ゲーム『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』に登場する。

クァドラン・キルカ 編集

標準機よりも機体のボリュームや武装が増しており、原機よりも約20%程度の性能向上を実現している[3]。マックス・ミリア夫妻の五女エミリア・ジーナスが使用する。劇場用アニメ『マクロス7 銀河がオレを呼んでいる!』に登場。

クァドラン・レア 編集

機体諸元
クァドラン・レア
Queadluun-Rher
開発・製造 キメリコラ・レア工廠
全高 16.85m(ビーム砲含まず)
全備重量 35.5t(パイロット(体重7.5t、耐Gパイロットスーツ、生命維持装置
など着用して8.5t程度))
主機 キリコメラ / ゼネラル・ギャラクシー熱核コンバータFC-2055μ×2
乗員 1名
武装 ビフォーズAA-55/QD 55mm中口径速射インパクト・カノン×2
マウラーLPG30/3R 30m空対空高回転3砲身式ガトリング・レーザ
ーパルスガン×2
ビフォーズ近接用超高機動ミサイルランチャーポッド×4
ビフォーズAA76/QD 対艦用インパクト・カノン×1
選択装備 フォールドブースター
その他

第一次星間大戦後、稼動数が減少しつつあったクァドラン・ローを新統合軍が改良し再生産した機体。2035年頃より新統合軍とゼネラル・ギャラクシー社によって再設計と改良が開始され、2040年より惑星エデンの衛星軌道でレストアされた「キメリコラ・レア工廠」にて生産が開始された。
腕部レーザーパルスガンの高出力化の他、左肩にヌージャデル・ガーグラージと同型のビームキャノンを搭載する。アクティブステルス機能やコクピット部分へのエネルギー転換装甲の追加などパイロットの生存率を高める改良も施されている。その後も細かい改良が何度か行われ、最新版である「レア/56」と呼ばれるタイプは機動性においても2050年代末の最新鋭可変戦闘機VF-25 メサイアに比肩する性能を持つ。

大戦後に帰化したゼントラーディ人やその子孫達が運用している。マクロス・フロンティア船団の民間軍事プロバイダー「S.M.S」ピクシー小隊や惑星ガリア4駐留部隊など各地で配備されている。男性パイロットにも搭乗しやすいよう内装も改良され、2050年代では新統合軍のゼントラン部隊の主力兵器となっている。

量産された一般機のカラーリングはグレー。S.M.Sピクシー小隊隊長クラン・クランの乗機は赤、新統合軍第33海兵部隊隊長のテムジンの乗機はグリーンとパーソナルカラーに塗装された機体も存在する。

マクロスF』第4話「ミス・マクロス」にて初登場。なお、『月刊少年エース』連載の漫画版『マクロスF』での名称はクァドラン・ローλ(ラムダ)

シナリオ担当の吉野弘幸によると、シナリオ初期はクァドラン・ローだったが、初代マクロスから40年後の時代ということで独自の名前が必要との考えからクァドラン・レアとされた。

脚注 編集

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 宮武一貴の公式デザイン
  2. ただし、マックス機に関しては改修が加えられていた可能性が高いとされている。
  3. VHS/LD『劇場版マクロス7 銀河がオレを呼んでいる!』ライナーノート。

関連項目 編集

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